チョット真面目に、タイの経済状況 |
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ここ数年、タイ経済は目覚ましい成長を遂げている。
昨今のSARS騒動の影響で、今現在だけは若干その勢いが落ちてしまったものの、先日発表された'03年1〜3月期だけをみれば、国内総生産(GDP)伸び率は6.5%以上を達成していた。
また、労働者の失業率も1%以下で世界でもこの数値はトップレベルである。
経済がどんどん発展してはいるが、この国は物価がまだまだ安い。
ある資料によると、タイ人の賃金は大卒の公務員平均初任月給で約8,000バーツであるという。これは日本円にして約23,000円。戦後高度成長の真っ只中にあった昭和40年初頭頃の日本と同じくらいの賃金レベルである。
大学には行かず15才や18才から働いている者は、初任月給が5,000バーツ(≒14,500円)以下であることも決して珍しくはない。
人件費は安いが経済状況が良いから、この国には、実に多くの職がある。
それが失業率が低い理由のひとつなのである。
飲食業界にしても、人件費が安いので大抵のレストランにはかなりの数のタイ人従業員が働いている。良い事なのではあるが、昨今の経済状況からタイ人労働者の平均所得はここ1〜2年で10%も増えてきている。国民全体であることを考えれば、10%と言うのはかなりの勢いである。
「サバーイ・サバーイ(快適〜・快適〜)」を求めるタイ人の気質の中で、いかに人件費を切り詰めタイ人一人当たりの仕事量及び
意識を高めていくかはこの国の将来大きな課題になっていく事と思う。
タイは97年に自国を中心にして発生したアジア通貨危機もすぐに乗り越え、あっという間に景気が好転してしまった。10年以上も大不況の中にある日本とは勢いだけを見れば大きな違いである。
タイ国内のホテル・サービス業界に目を向けると、将来のマーケット拡大に向け、今はメリットが少ないと分っていても投資額もまた少なく済む為、今のうちに基盤を固めておこうという外資系企業の進出が特にバンコク市内や南部プーケットなどのリゾート地で相次いでいるのが事実である。
かの有名なオリエンタル・ホテルをはじめ、インターコンチネンタル、プラザ・アテネ、シャングリラ、リージェント、シェラトン、ヒルトン、ウェスティンetc…といった外資系ホテルがバンコク市内にはひしめきあっているのが現状である。